スタッフブログ

思い出はプライスレス

サンコーは宝石を得意とする買取店です。

　

もちろん、売ってくださるとありがたいのですが…実は買い取らないこともあるんです。

　

お客様にとことん、寄り添う

先日来店したお客様のことです。

　

お母様の遺品をお持ちになりました。

　

「ケースに入ってタンスの奥に仕舞われていたので、あまり使用していないかも」

　

とおっしゃいます。

早速鑑定させていただくと…。

　

たしかに綺麗に扱われておりましたが、使用された小傷が見られました。

　

「お母様はこのお品を愛用されていたようですよ」とお伝えすると、

「そうですか」と感慨深げです。

　

するとこのお品は、自分がお母様のお誕生日にプレゼントしたものであること、

生きておられたら、もうすぐ誕生日であったことを、ポツリポツリと話し出されました。　

　

そして「タンスに仕舞われていたから、気に入っていなかったのかな…と思っていました」と。

　

「ご愛用されていたから、使い終わったらケースに入れて、大切に大切にタンスに仕舞われたんだと思いますよ。

ほら、この小傷ご覧になれますか。  しっかり愛用された痕です」

　

とお品をお渡しすると、その小傷を愛おしそうに指で撫でられ、さらにお母様との思い出を話してくださいました。

　

そのご様子を見て、このお品にはまだお役目があることがわかりました。

　

そこで「もう少し持っていらっしゃいませんか？」とご提案させていただきました。

　

そのお客様は「お店の人がそんなこと言っていいんですか？」と驚いていらっしゃいましたがお品を大切に大切にケースに入れ、「また来ますね」と笑顔でお店を後にされました。

お客様がお気持ちで迷われる時、

サンコーはその心のヒダに寄り添いたいと思います。