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永遠に溶けない「岩の氷」、水晶の美しさについて

こんにちは、サンコーです。

　

8月に入り、暑い日が続いていますね！

うだるような暑い日には、体の中から涼しくなれるかき氷が嬉しいですが今日は氷のような宝石、水晶についてのお話です。

地殻を構成する重要な鉱物、「石英」

二酸化ケイ素（Sio₂)の化学組成を持つ鉱物を「シリカ鉱物」と呼びます。

その中でも石英はきわめて普遍的に産出する鉱物です。

　

石英の中でも、ひとつの結晶が目に見えるほど大きく、透明度の高いものが「クォーツ（水晶）」と呼ばれます。

　

そしてひとつひとつの結晶が目に見えないほど小さく、それらが集まることで半透明から不透明の見た目をしているものは「めのう類」になります。

色も透明度も見た目がずいぶん異なる水晶とめのうですが、実は同じ化学組成なのです！

　

めのうにも縞のあるものとないものでさらに呼び名が変わって面白いのですが、それはまたの機会にご紹介するとして…

　

今日はクォーツ（水晶）についてさらに掘り下げてまいります。

美しい水晶たち

水晶、と聞くとこの形を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか？

　

こちらは最もポピュラーにみられる「六角柱状結晶」のクラスター（群晶）と呼ばれるものです。

　

他にも水晶は

一定の角度を保った規則性をもつ接合を起こした「双晶」や

内側に向かって沈んだ形の「骸晶」など、多様な形で産出されます。

古代ギリシャ人は山深い岩穴の割れ目にできた無色透明のクォーツの結晶を見つけ、それを永遠に溶けることのない氷だと信じ「岩の氷」（Rock-crystal)と呼んでいました。

　

そして自然に産出し、人の手が全く加わっていないにもかかわらず、規則正しくならんだこの美しい結晶…神秘的な力があると考えられても不思議ではありませんよね。

　

そう、水晶と言えばパワーストーンの代名詞です。

　

持っている人のエネルギーを増幅させたり、あるいは周囲の邪気を鎮める…なんてパワーがあるとされています。

　

ゲームや物語などのファンタジーの世界でも、クリスタルは世界のバランスを保つ象徴的な存在であったりと、神格化された位置づけにあるものをよく見かけます。

　

そんなファンタジーの世界から転がり出てきたような、美しい水晶を最後に少し紹介したいと思います。

まるでファンタジーの世界！オーラクリスタル

見てください！この不思議な輝きを…！

　

こちらはオーラクリスタルと申しまして、水晶に金属を蒸着して作られるいわば人工の宝石です。

　

真空内で水晶を熱し、その後高温に熱されイオン化した金属の蒸気を添加することで、金属原子が水晶の表面に蒸着し、独特の金属光沢が与えられます。

　

天然のものでもごくまれに鉄分やチタン、マグネシウムなどが蒸着しコーティングされオーラフレイムとなって現れることがありますが、それに似たものを人の手で作ってしまったわけですね。

　

蒸着させる金属によって光沢は異なり、

　

・金を蒸着させるとアクアマリンのような淡い水色のアクアオーラブルーに（不思議ですね！）

・アクアオーラよりも低温で金を蒸着させると金色に輝くゴールデンオーラに

・金とチタンを蒸着させるとタンザナイトのような青紫のコスモオーラに

・銀を蒸着させると虹色に輝くエンジェルオーラ・オーロラオーラに

　

…などなど、かなりのバリエーションを持っています。

　

クラスター（群晶）の状態のものに蒸着してあることが多いオーラクリスタルですが、人工の宝石という扱いであるため価格はそれほど高くなく、加えてこれだけバリエーションも豊富なのでとても人気が高いです。

水晶の奥深い世界をお届けしました♪

石英は結晶の大きさでも水晶とめのうのように種類が分かれ、さらに水晶にも

　

・色（アメシストとシトリンなどが有名ですね）

・インクルージョン（針状のインクルージョンが入ったルチルクォーツなど）

・そして今日お話ししたコーティングによるオーラクリスタル

　

によってさまざまな種類がございます。

　

同じ石とは思えないほど見た目が違うのに、すべてひとつの化学組成を持つ石だなんて自然の神秘には目をみはるばかりです。

　

透き通って美しく目にも涼しい水晶ですが、大きなものが産出しやすいため買取の際はお値段がつきづらいのが悲しいところなのですが…。

お気に入りの水晶をひとつ、お守り代わりに持ってみるのはいかがでしょうか？

眺めているだけで涼しいような気がしてきます（冷房をガンガンに効かせながら）。

サンコー鑑定士でした。