こんにちは、サンコーです。
先輩鑑定士が子供を授かりまして、幸せそうなのを眺めているとこちらまで幸せな気分になる今日この頃です。
生まれてくる赤ちゃんの名前をどうするかああだこうだ悩んでいたので、今日の記事は宝石の「名前」について書いていこうかなと思います。
鉱物種による呼び分けは勿論のこと、同じ宝石でも色によって名前が異なったり、二つ名のようなあだ名を与えられていたりと様々な名前を持つ美しい宝石たち。いったいどのように区別されているのでしょう?
まず鉱物学において、何をもって「同じ鉱物種か」を定めるかというと、
・化学組成と
・内部構造が共通するか否か、です。
種類が同じ鉱物であれば化学的性質も、光学性を含めた物理的性質も共通するはずなのです。
種類が同じ鉱物であっても、色や光学効果の異なる変種がある場合はその変種ごとに細分化された「宝石名」を与えられていることが多いです。
たとえば、酸化アルミニウムを主成分とする六方晶系の鉱物は色に関係なく「コランダム」という鉱物名がついています。
しかしコランダムは、赤色変種のもののみをルビー、それ以外の色の変種は色名を冠してサファイアと呼びます。
これは鉱物名というよりは変種名(バラエティ・ネーム)といいます。
カラーバリエーションの豊富な石と言えばトルマリンが挙げられます。
色名+トルマリン(例:ピンク・トルマリン)のように呼ぶことが多いですが、
ホワイト→アクロアイト
レッド→ルベライト
ブルー→インディゴライト
パープル→シベライト
ブラック→ショール
という色ごとにつけられた古名も素敵ですよね。
同じように、ベリル(緑柱石)族にもさまざまな変種が見られます。
ご存知の通り、冴えた緑色のものはエメラルドです。
そして明るい海水色のものはアクアマリンと呼ばれます。
アクアマリンは暗い照明下ではより強く輝くことから「夜の宝石の女王」と呼ばれていたり、
さらにアクアマリンの中でも、一部の地域で産出される濃い色味のものはサンタマリア・アフリカーナと別名がついています。
同じベリルでもピンク色のものはモルガナイト、これは宝石愛好家のJ・P・モルガン氏の名前にちなんでいます。
無色のものは発見された地のゴッシェンという地名にちなみゴッシェナイトといい名前が付けられています。
ほかにも黄色・金色のイエロー・ベリルやゴールデン・ベリル。彼らはその太陽のような輝きからギリシャ語で「太陽の贈り物」を示す「ヘリオドール」とも呼ばれます。
上記のヘリオドールもそうですが、古くから知られる宝石には、その石にちなんだギリシャ語やラテン語に由来する名前が付けられていることが多いです。
ダイヤモンドはギリシャ語で「征服されない」という意味を持つadamasという単語から、
ルビーはそのまま「赤」を表すルベウスrubeusから、そしてサファイアは「青」を意味するサフィルスsapphirusがその語源です。
他にもムーンストーンの最大の特徴であるシラーshillerは、月光のような青白い輝きにの効果を表すものですが、このシラーという言葉はドイツ語で「きらめき」という意味だそうです。すてき…!きらめきたい…!
最近では、その石が産出された地名や発見した人名、そしてその石の性質を表す言葉に、「石」を表すアイトiteを付けた宝石名を用いることが増えました。わかりやすくていいですよね。
例を挙げるとブルー・ゾイサイト(タンザナイト)とグリーン・グロッシュラー・ガーネット(ツァボライト)はそれぞれが最初に発見された地名から、
クンツァイトはアメリカの鉱物学者であるクンツ博士の名前に、
そしてロードライト・ガーネットは特徴的なローズレッドの色にちなんで名前が付けられています。
時として宝石は、宣伝のために俗称で呼ばれ誤解を与えてしまうことがあります。
あまり一般的でない天然石に、見かけのよく似た高級宝石の名前を取ったフォールス・ネーム(誤称)が使われることも多いです。
水晶は産出量が多い石ですが、黄水晶のシトリンにトパーズの名前を付けて希少であるかのように宣伝したトパーズ・クォーツやリオグランデ・トパーズなどの名前が広く知られているため、お持ち込みされるお客様の中にもシトリンをトパーズと誤解されていらっしゃる方は大変多いです。
ハーキマークォーツも、水晶でありながら強い輝きを放つためハーキマーダイヤモンドなんて名前でまことしやかに売られていてびっくりすることがあります。
またレッドスピネルのように、この石自体が美しく希少性が高いものであるはずなのに、ルビーと同じ透き通った赤色であったばかりに長い間「ルビーの偽物」というイメージがついて回る…という逆のパターンもあります。
一方、合成石や人造石につけられたコマーシャル・ネーム(商標名)は、あたかもそれが天然石のような印象を与えます。
キュービックジルコニアやGGG、YAGなどの人造石はいかにもダイヤモンドを思わせるコマーシャルネームで販売されるケースが目立ちますので注意が必要です。
保証書や店頭で、しっかりと確認してから購入しましょう。
名前は親から与えられる最初の贈り物とはよく言ったもので、一生ついて回る、自分自身を表す大切なキーワードです。
途方もなく長い歴史を持つ宝石の一つ一つにも、誰かの祈りや想いを込められた名前がついているのって、何だかとても素敵なことじゃありませんか?
宝石や鉱物のロマンを語りだしたら止まらない…サンコー鑑定士でした。
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